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インフルエンザ関連CLIP


 世界の鳥インフルエンザ ニュース 

※全ての記事は日付新着順です。
2008年
3月31日
鳥インフル死者107人に インドネシア
 インドネシア保健省は31日、首都ジャカルタ郊外の西ジャワ州で新たに2人が鳥インフルエンザで死亡し、世界最多となっている同国の死者が107人になったと発表した。

 3月26日に死亡した少年(15)と、28日に死亡した少女(12)の感染が確認された。

 少年が発症した19日以前に近所で鶏3羽が死んでおり、この鶏が感染源となった可能性がある。少女の感染源については手掛かりがつかめていない。(共同)

産経新聞
2008年
3月31日
鳥インフルワクチン、五輪に備え特別認可 中国
 新華社電によると、中国国家食品薬品監督管理局は、鳥インフルエンザの人への感染を抑制するワクチンに特別認可手続きを初めて適用した。北京五輪を前に認可申請に迅速に対応し、緊急時に備える方針だ。

 2005年に公布された特別認可手続きは、突発的な公衆衛生事件の際などに適用される。同局の専門班による技術審査を最短時間で終えた後、同局が3日以内に認可を決定する仕組みという。

 今回の適用は、鳥インフルエンザの人から人への感染を防ぐのが狙いで、臨床試験を終えた北京市内のメーカーのワクチンが対象となる。(北京 時事)

フジサンケイビジネスアイ
2008年
3月31日
東北大学、フィリピンに新興・再興感染症に関する研究拠点を設置
 この度、東北大学大学院医学系研究科はフィリピン国立熱帯医学研究所と共同で新興・再興感染症に関する研究拠点を設置する。

文部科学省は、平成17年度より「新興・再興感染症研究拠点形成プログラム」を開始した。これは、国外に研究機関を設置して感染症研究を行い、感染症対策に資する知見の集積および、人材育成を行うためのプログラムであり、平成20年度からは当プログラムの一環として東北大学大学院医学系研究科がフィリピンに研究拠点を設置することが決まった。
 新興感染症とは,近年新しく認識された感染症で公衆衛生上の問題となるものの総称であり、代表的なものとして鳥インフルエンザ、SARSなどが挙げられる。一方、再興感染症とは、既に公衆衛生上の問題とならない程度までに患者が減少していた感染症のうち、近年再び流行しはじめ、患者数が増加したものの総称であり、代表的なものとしては、結核、マラリア、デング熱、狂犬病などが挙げられる。
 フィリピンにおけるこれらの感染症は依然として医療分野における大きな問題である。感染症の流行は、一度拡大が始まると交通機関の発達等により世界中に急速に影響を及ぼす恐れがあるため、グローバルな対策が必要である。特にアジア太平洋地域はSARSや鳥インフルエンザの震源地となったこともあり、この地域での感染症流行に対応するメカニズムを早急に整備する必要性が求められている。
 東北大学大学院医学系研究科はフィリピンを研究対象地とし、インフルエンザをはじめとする呼吸器ウイルス感染症、薬剤耐性菌、狂犬病、結核を主体として研究を推進していく。いずれも現地のニーズに基づき、実際の対策に寄与できるような研究を中心として行う。

NIKKEI NET 
2008年
3月30日
インドネシアで鳥インフル国際フォーラム、菜食主義者は着ぐるみでデモ
【3月30日 AFP】インドネシアのヌサドゥア(Nusa Dua)で27日、鳥インフルエンザの国際フォーラムが開かれた。会場の外では、「肉は毒、鳥インフルエンザを避けるためにベジタリアンに」と書かれたプラカードを掲げて着ぐるみ姿で抗議する活動家らの姿も見られた。

(c)AFP
2008年
3月29日
新型インフルエンザ想定し訓練
新型インフルエンザの発生を想定し、県と新潟市、新発田市、厚生労働省新潟検疫所は29日、新潟空港などで初めて合同訓練を行った。感染の疑いがある患者を空港から新潟市民病院へ運んだり、県庁の対策本部会議で連絡体制を確認したりし、非常時に備えた。

 海外での発生から2日後に、発生国から別の国を経由して戻った新潟市の男性が、検疫時に発熱を訴えたとの設定。

 直ちに同市保健所に連絡が入り、防護服やマスク、ゴーグルを着けた医師、看護師らが救急車で到着。ウイルスの拡散を防ぐカプセル型の「アイソレーター」に患者を入れ、感染症指定医療機関の同病院へ運んだ。

 空気が外へ漏れないよう気圧を低く保った陰圧式の感染症病床に患者を収容。人工呼吸器の装着訓練も行った。

 県幹部約20人が集まった対策本部では「患者の近くに乗っていた33人は施設で健康状況を監視している」「集会やイベントの自粛を働き掛けて」と、報告や指示が次々と飛んだ。

 さらに、一度帰宅した新発田市の同乗者も感染の疑いがあることが分かり、泉田裕彦知事が会見で「感染拡大の可能性が高い。外出自粛を要請する」と呼び掛けた。

 終了後、知事は「気付いた点をまとめ、最悪の事態に備えたい」と講評。大森豊緑・厚労省感染症情報管理室長は「国や県の行動計画を十分理解し、他の市町村でも繰り返し行ってほしい」と述べた。


新潟日報
2008年
3月28日
新型インフル対策室設置へ 厚労省が体制強化
発生が懸念されている新型インフルエンザの対策を強化するため、厚生労働省は27日までに、省内に専門部署の「新型インフルエンザ対策推進室」を4月1日から新設することを決めた。

 室長以下総勢29人を配置し、うち10人は専従。医師のほかシンクタンクなど民間からも複数の人材を登用する。

 新型に関する情報収集や発信を強化するとともに、国が策定した行動計画を具体化するため、水際での感染防止策や早期対応の在り方、医療確保策などの詳細について検討を進める。

 新型インフルエンザは、鳥インフルエンザなどが人間に感染しやすく性質を変えて発生すると考えられ、20世紀には計3回の世界的大流行が起きている。

 現在、東南アジアを中心に鳥インフルエンザ(H5N1型)の人への感染が相次いでおり、世界保健機関(WHO)などが新型への変異を警戒している。国は新型が発生した場合、最大約64万人が死亡すると推計している。

共同通信社28日
2008年
3月28日
再び鳥インフルエンザが発生
ルツェルン州にあるゼンパッハ湖で、感染率の高い鳥インフルエンザウイルスH5N1型に感染しているホシハジロが1羽見つかった。
スイスでは「鳥インフルエンザ監視プログラム」の一環で水鳥の検査を行っている。感染が見つかったホシハジロに症状はまったく出ていない。

生きた鳥では初めて

 スイスに棲む、生きた鳥から鳥インフルエンザの病原体が見つかったのは今回が初めて。「ホシハジロはウイルスを保菌しているものの、発病には至っていない」と、連邦経済省獣医局 ( BVET/OVF ) 広報官は保証する。検査後、このホシハジロは再び湖に放たれた。

 これまでスイスでは合計33件の鳥インフルエンザが確認されている。これらはすべて、2006年2月末から3月末の間にジュネーブ湖およびボーデン湖で見つかった、すでに死亡している鳥から発見されたものだ。


まだ動物の疫病

 もともとは動物がかかる疫病だった鳥インフルエンザは、数年前にアジアで初めて動物から人間に移ったことで大きな波紋を広げた。研究者たちは、動物が感染するこのウイルスがいずれヒトからヒトへと感染するウイルスに変異するのか、また変異するとしたらいつなのかを解明しようと懸命だ。

 H5N1型は非常に感染しやすいウイルスで、急速に蔓延するインフルエンザだと考えられている。農業が盛んなアジアでは人々は家禽と密接な暮らしをしており、H5N1型に感染する危険性が高い。

 ヒトからヒトへ感染する変異ウイルスはまだ存在していないが、そのウイルスに確実に効くワクチンもまだ開発されていない。

 鳥インフルエンザウイルスは野生の水鳥の飛行ルートに沿って広がり、鳥を大量飼育しているところでは飼育鳥が全滅する可能性がある。そのため、獣医局は保護地域 ( 水域周辺 ) を定め、家禽農場に対して屋外飼育を禁止するなどの対策を取った。今のところ、2007年秋に施行されたこれらの対策以外に追加対策を取る予定はないとのことだ。

swissinfo、外電
2008年
3月28日
鳥インフルワクチン、特別認可へ=北京五輪に備え初適用−中国
【北京28日時事】新華社電によると、中国国家食品薬品監督管理局は28日、鳥インフルエンザの人への感染を抑制するワクチンに特別認可手続きを初めて適用した。北京五輪を前に認可申請に迅速に対応し、緊急時に備える方針だ。
 2005年に公布された特別認可手続きは、突発的な公衆衛生事件の際などに適用される。同局の専門班による技術審査を最短時間で終えた後、同局が3日以内に認可を決定する仕組みという。

時事通信
2008年
3月28日
新型インフルエンザの“リアル”を語ろう
鳥インフルエンザの危険性について、SAFETY JAPANではこれまで書評を通じて警鐘を鳴らしてきた。新型インフルエンザの脅威は、ようやく知られるようになったが、まだまだ正しい情報が一般に届いているとは言えない状況だ。特にこの問題を専門としている研究者の生の声はなかなか表に出てこない。

田代眞人氏は、日本を代表するインフルエンザの研究者であるとともに、世界保健機構(WHO)で新型インフルエンザ対策を担当するインフルエンザ協力センターのセンター長を務めている。今回のインタビューはWHOに勤務する田代氏が帰国するタイミングで、貴重な時間を割いていただき行ったものだ。

田代氏は、新型インフルエンザが、全身感染を起こす、これまでにない高い病原性を示すものになるであろうと指摘する。このままでは被害は第二次世界大戦以上になる可能性もある。「不作為は、犯罪ですらある」と、国を挙げての対策推進を訴える。

詳細は、SAFETY JAPANの記事本文をご覧ください。

nikkei BPnet
2008年
3月28日
鳥インフルエンザで国際会議、治療薬開発訴え
 【ジャカルタ=代慶達也】インドネシアのバリ島で27日、日米中など25カ国の鳥インフルエンザの研究者などによる国際フォーラムが開催された。感染死者が世界最多のインドネシアのアミン・スバンドリオ科学技術省副長官は「同国では治療薬タミフルの効果が十分ではない」などの調査結果を報告、新たな治療薬開発の促進を訴えた。(07:03)

NIKKEI NET 
2008年
3月28日
新型インフルエンザ:県が対応訓練 /新潟
 県内で新型インフルエンザが発生した場合に備え、「県新型インフルエンザ発生対応訓練」が27日、県庁で行われた。

 訓練は、発生時の対応方法など一連の流れを検証し、今後の防疫体制づくりに生かすことが狙い。2日間の予定で、27日は泉田裕彦知事が対策本部を設置したと想定した模擬会見が開かれた。

 会見は、海外で新型インフルエンザが発生し、国内でも感染の恐れがあり対策本部を設置したという想定。泉田知事が報道機関を通じて情報提供や県民への注意喚起を呼びかけ、質疑応答などに応じた。

 泉田知事は訓練を終えて「災害対応訓練などでも、行うたびに足りないところが見つかる。訓練をすべて終えてから、今後の対策など改めて考えたい」と話した。【川畑さおり】

毎日新聞
2008年
3月28日
スイス当局、野生のカモ1羽から鳥インフルエンザを確認 
【3月28日 AFP】スイスの連邦獣医当局は27日、野生のカモ1羽から高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスが検出されたことを受け、同国で2年ぶりに鳥インフルエンザが確認されたと発表した。

 今回のウイルスは、鳥200羽の標本サンプルを検査する通常の検査プログラム中に、ルツェルン(Lucern)近郊のSempach湖のカモ1羽から検出されたという。

 このカモには鳥インフルエンザの症状が出ていなかったが、検出されたウイルスは欧州で前年に検出されたウイルスとほぼ同じものだという。

 前年10月から行われている防護措置が現在も継続されていることから、当局は「現在のところ、家禽(かきん)の放し飼いを禁止するなどの追加的な措置の必要性はない」としている。また、家禽への感染の危険性は低いとしている。

 今回、H5N1ウイルスが検出されたことで、スイス国内での感染例は33件になった。

(c)AFP
2008年
3月27日
ホーチミン:鳥インフル感染で男性死亡か
 ホーチミン市のファムゴックタック病院は26日、H5N1型鳥インフルエンザ感染が疑われる症状の男性(20歳)が同日午前0時20分に死亡したと発表した。男性は25日に激しいせき、高熱、呼吸困難などの症状で、在住地の東南部ビンズオン省の病院から同病院に転院していた。男性は死亡する10日前に実家のある北中部ゲアン省でアヒルをさばいて食べていたという。現在、パスツール研究所で原因を調べている。

ベトジョー ベトナム ニュース
2008年
3月27日
鳥インフルワクチンの臨床試験 300人に実施へ
第一ワクチン生薬製造社のグエン・トゥー・バン社長は19日、保健省が同社製H5N1型鳥インフルエンザウイルス予防ワクチンの人に対する臨床試験を許可したことを明らかにした。臨床試験には軍医学校の学生が任意で参加することになるが、実施にあたっては国防省の許可が必要になる。また、参加者は年齢18〜45歳で、B型肝炎、HIV感染、結核など慢性的な病気に罹患(りかん)しておらず健康なこと、女性の場合は妊娠していないことが条件となる。

 臨床試験は2度に分けて実施される。最初は30人を対象にワクチンの安全性を試験する。安全性が確認された後、さらに対象を広げて安全性を評価する。8カ月かけて全体でおよそ300人を対象に試験を実施する。順調に進めば2009年末にはワクチンの生産が開始される予定だ。

ベトジョー ベトナムニュース 27日
2008年
3月26日
不備や盲点次々 中部空港の対策急務
どうなるどうする 新型インフル水際阻止
新型インフルエンザを想定した訓練では、訓練を重ねるほど不備や盲点が浮かび上がった 近い将来の出現が予想され、世界的な大流行が懸念されている新型インフルエンザ。国は、発生に備えて国際線の使用空港を四つに限定し、中部国際空港もその一つに加えることを決めている。水際で侵入を防ぐのが狙いだが、計画通りに防げるのか、職員の安全は確保できるのかなど、課題は山積している。国内で最悪64万人が死亡するとされる新型インフルエンザ。中部空港での対応を探った。(柴田永治)

■発生に備え訓練 「実際に起きたら、機内はパニックに陥るのではないか」「ただ待たせるだけでなく、もっと情報提供が必要」。「新型」発生に備えて2月末、中部空港で本物の航空機を使い、厚生労働省中部空港検疫所支所が行った訓練。参加した医療機関や自治体関係者らからは、こんな声が漏れた。

 人から人に感染する新型が恐れられているのは、高い死亡率とともに、航空機でウイルスが運ばれ、短期間に世界中に広まる恐れがあるためだ。

 開港以来、訓練は今回で6回目。患者2人が見つかったとの想定で、防護服の医師らが機内に乗り込み、乗客の発熱を確認する一方、患者の周辺の乗客が機内にとどめられ、他の乗客は機外に誘導される手順などが確認された。

 だが、訓練を重ねれば重ねるほど、不備や盲点が浮かび上がる。汚染地域から乗り継ぎで帰国する乗客をどう把握するのか。乗り合わせた乗客が帰宅後に発症する恐れがある場合、行動を制限できるのかなど、細部は詰められていない。

■ワクチンどこまで 侵入を防ぐ空港の態勢はどうか。新型が発生した場合、水際で抑えるために検疫職員は石川、富山、新潟県の各空港から中部に動員され、30人態勢が100人に増強される。

 効果が期待される既存ワクチンは、直接患者と接する危険性が高い検疫、入管、税関職員などに接種される。だが、現状は原液で保管されており、接種して抗体ができるまでに約2か月かかる。インフルエンザ治療薬「タミフル」は新型にも有効とされるが、備蓄は1人10日分。長期間服用した場合の副作用などは未知数だ。

 厚労省結核感染症課は、「予防的に使うワクチンやタミフルの投与は、副作用を考えれば慎重に扱うべきだ」とし、どのタイミングで、どう配布するかあいまいな部分を残す。まして、航空会社の地上スタッフや空港会社社員が接種対象となるかは決まっていない。

 新型用の本格ワクチンは発生してから、しかも半年以上たたないとできないという。中部空港検疫所支所が保有している簡易マスクは7万枚、簡易防護服5000着。ワクチン完成までの半年を不完全な装備でしのぐことになりかねない。

■総合対策早急に 三木和彦支所長は「汚染地域から来る人を完全に把握し、ウイルスを国内に入れないことが大切。自治体と協力して帰国者の健康監視と、感染者の隔離を完全に行う」と話す。

 だが、空港会社の荒尾和史・運用副本部長が「職員の安全確保は厚労省や国交省から細かい説明を受けていない」と話すように、対応が後手に回っている印象は否めない。

 一度侵入を許せば、社会的混乱が必至の新型インフルエンザ。侵入を許さず、空港機能を維持するための総合的な対策を、早急に作らなければならない。

 ◇新型インフルエンザ 病原性の強い鳥インフルエンザウイルスが突然変異し、人から人に容易に感染するようになると予想されている感染症。厚労省は大発生した場合、最大で国内のすべての死因による年間死亡者にほぼ匹敵する64万人が死亡するとしているが、210万人とする外国の研究機関の予測もある。

読売新聞
2008年
3月25日
「スペイン風邪」、今発生したらどうなる?
1918年に猛威を振るったインフルエンザの一種「スペイン風邪」は、全世界で推定約5000万人、米国では同67万5000人もの命を奪った。同規模のインフルエンザが今発生したら、どうなるのだろうか。

 ニューヨーク・タイムズによると、90年前と比較すると、ニュージャージー、コネチカット、ニューヨークの各州は、インフルエンザ大流行に備えた対策を調えているようだ。

 しかし、アジアでの鳥インフルエンザ発生から5年たった今、伝染予防のための政府予算が減り、警戒も弱まりつつあると、専門家らは警鐘を鳴らしている。

 非営利団体の「トラスト・フォー・アメリカズ・ヘルス」(本部ワシントンDC)は昨年、伝染病発生などの緊急事態が起きた場合の各州の対策水準を調査した。同調査によると、半数以上の州が10点満点中5点以下だった。ただし、コネチカットは8点、ニューヨークは9点、ニュージャージーは10点満点だった。

 世界的な伝染病は、インフルエンザ・ウイルスが突然変異し、人から人へと簡単に感染することで起こる。州の保健当局は、アジアや欧州で広まった鳥インフルエンザが人体にさらに感染しやすいように変異することを恐れている。

 インフルエンザの流行を予防しようと、コネチカット、ニューヨーク、ニュージャージーの3州は、ワクチンの準備が整う前に、2つの基本対策を実行する計画だ。抗ウイルス剤の利用および大衆の管理である。

 連邦政府は抗ウイルス剤500万人分をすでに購入。保健社会福祉省は、各州に対し、政府が提供する割引プログラムを利用して抗ウイルス剤を購入するよう呼びかけている。政府は、最低でも全人口の4分の1に相当する抗ウイルス剤を用意するという目標を掲げている。

 しかし、実際にインフルエンザが大流行した場合、抗ウイルス剤がどこまで効果を発揮するかは不明だ。また、抗ウイルス剤の寿命は5年程度であるため、購入した薬がすべて無駄になってしまう恐れもある。そのため、積極的に購入する州もあれば、購入を控える州もある。

 大衆の管理とは、人が集中する場所や学校を閉鎖したり、感染した可能性のある人を隔離したりして、伝染病の流行を防ぐこと。ニュージャージーでは、学校の長期欠席とインフルエンザの診断結果を週ごとに分析。同州のホームページでは、伝染病が大流行した場合のプランやその分析データを見ることができる。

更新2008年03月25日 18:29米国東部時間
USFL.COM - New York,NY,USA
2008年
3月25日
STマイクロ:鳥インフルエンザも検出できる携帯型診断機
 欧州の半導体メーカー、STマイクロエレクトロニクスは24日(現地時間)、主要タイプのインフルエンザを短時間で検出できる携帯型の診断機器「ベレフルー」(VereFlu)を商品化すると発表した。従来は数日から数週間を要した判定を2時間以内にできるという。

 STの指先大の使い捨てチップ「イン・チェック」に、シンガポールの医療機器メーカー、ベレダス・ラボラトリーズの分子生物学アプリケーションを組み合わせた。検出できるタイプは、A型とB型のインフルエンザ・ウイルスと、H5N1型の鳥インフルエンザで、一回の検査ですべての亜種が識別可能としている。

 検査は、患者の微量の血液、血清、喀痰(かくたん)などをチップに入れて行う。処理が高度に自動化されているため簡単に使えて、二次汚染のリスクも低減できるという。【高森郁哉/Infostand】

【関連リンク】
STマイクロエレクトロニクス
http://www.st.com/
ベレダス・ラボラトリーズ
http://www.vereduslabs.com/


毎日新聞 
2008年
3月25日
生きた鶏の売買を2010年から禁止 ジャカルタ
新型インフルエンザの問題は、今や世界にとっての大きな脅威である。人から人への感染はもう時間の問題とも言われているが、養鶏場ばかりか、家禽と縁の切れない生活を送るアジアの人はまだ多い。AP通信によると、最も多く鳥インフルエンザの死者を出しているインドネシアが動き出したという。

高病原性鳥インフルエンザH5N1亜型は、これにかかった家禽と接触した人間に感染し、致死率50%という重篤なインフルエンザを引き起こすため、養鶏場を営む者にとっては最大の脅威となっている。 さらにこれがヒトインフルエンザウイルスと混じり合い、人から人への感染する新型ウイルスに変異し、世界中で猛威をふるうことは最も恐れられているシナリオである。

現在までその高病原性鳥インフルエンザウィルスが原因で死亡したとされる236人のうち、実に105人がインドネシア人であり、さらにその70%が首都ジャカルタとその近郊で発生しているからインドネシア政府としても見逃せない。

昨年インドネシア政府は、裏庭で家禽を飼うことを禁じると発表したが、生きている鳥を殺して食材とする生活を好む人が多いために殆ど無視されていた。今回打ち出された規制は、2010年にはジャカルタ内での生きた鶏の売買を禁じる、つまりジャカルタ政府の管轄にあるジャカルタ外のと殺場で処理された鶏肉のみ流通させるというものである。全市民がこれを守り、鳥インフルエンザの発生が最小限に抑えられるよう願ってやまない。

(編集部 Joy横手)

バリュープレス
2008年
3月25日
新型インフルエンザ:対策推進本部を初設置…国交省
国土交通省は25日、「新型インフルエンザ対策推進本部」(本部長・冬柴鉄三国交相)を設置した。厚生労働省など関係省庁と協議・連携し、公共交通機関における水際対策などを検討する。新型インフルエンザの対策推進本部設置は初めて。従来は人から人への新型インフルエンザの感染が確認された時点で設置することになっていた。

毎日新聞
2008年
3月25日
新型インフルエンザを絵柄に カードゲーム作成 −厚労省
厚労省はこのほど、「結核・感染症に関する情報」ページで、新型インフルエンザに関する項目を図案化し絵柄に用いた「新型インフルエンザパンフレットカードゲーム pandemic Flu」を公表した。カードの全絵柄、遊び方などをダウンロード閲覧できる。

同ゲームは丸井英二研究班が厚生労働省科学研究費補助金を受け、新興・再興感染症研究事業として作成したもの。
カードの図柄は、新型インフルエンザのキーワードや、流行に備えていまからできること、人にうつさないためにできることなど8カテゴリの項目をイラストと簡単な説明文でまとめたもの。それぞれ4枚ずつの計32枚で、4枚一組のグループをたくさん集めたものが勝ち。遊びを通して新型インフルエンザに関する基本的な知識を身につけられるよう作成された。

■カードの図柄の一例
「うつさない」カテゴリの4枚一組
●マスク :マスクをして、しぶきを飛ばさないようにしましょう。
●ハンカチ :くしゃみなどをする際、ハンカチやティッシュなどで口元をおおいましょう。
●ゴミ箱 :鼻をかんだティッシュにウイルスがついています。他の人が触れないようにしましょう。
●でかけない :からだの調子がもとどおりになるまで外出を控えましょう。

「国の対応」カテゴリの4枚一組
●情報提供 :新しい型のインフルエンザの発生に備え、準備状況など知らせています。
●ワクチン開発 :新しい型のインフルエンザに対応するワクチンの研究開発がされています。
●医療 :薬が備蓄されています。大流行になったら、相談窓口などが設置されます。
●対策強化の宣言 :大流行になったら、総理大臣が対策強化の宣言をします。


■新型インフルエンザパンフレットカードゲーム pandemic Flu
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/14.pdf


■関連情報
◎地域ケアにおける感染対策 第2版
http://www.caremanagement.jp/static/book/book006.html
本書は在宅や施設の高齢者ケアの現場のためのマニュアルであり、病院における感染対策マニュアルとは異なる在宅や施設における固有のやり方を、時・場・状況に応じてそれに合った感染対策のあり方をまとめて詳解。

◎感染症・衛生管理の知識と心構え
http://www.caremanagement.jp/static/book/book006.html
介護サービスを巡り感染症による死亡事故などが増えている昨今、感染予防の重要性がクローズアップされている。介護サービスを行う上で欠かせない、基本的な知識と心構えについて紹介する。

ケアマネジメントオンライン
2008年
3月24日
インフルエンザ、2時間内に検出・STマイクロなど診断装置
欧州半導体大手のSTマイクロエレクトロニクスとシンガポールのバイオ企業ベラダス・ラボラトリーズは24日、鳥インフルエンザなどの病原体を2時間以内に検出できるDNA(デオキシリボ核酸)チップを使った小型診断装置を開発、近く販売すると発表した。短時間で主なインフルエンザ・ウイルスを一度に検出できる装置の商品化は世界初という。

 DNAチップは使い捨てで、小指の指先ほどの大きさ。血液など検体を試薬に混ぜてチップに注入後、特殊装置でDNAを増やし、光学式読み取り機で分析する。システムの重量はDNAを増やす装置と読み取り機の合計で約10キログラム。従来の診断には設備の整った研究施設が必要で、分析には数日から数週間かかっていた。

 鳥インフルエンザの感染が続くアジア各地の病院、空港、港湾施設、養鶏農場などに販売する計画だ。装置やチップの販売価格は未定。検査費用は1回200シンガポールドル(約1万4000円)以下になるとみられる。(シンガポール=野間潔)(00:18)

NIKKEI NET
2008年
3月23日
【探訪2008】新型インフルエンザ 世界的大流行に備えよ
SARS(新型肺炎)でも使用された隔離病室。外から施錠された室内は、気圧が低く保たれ空気が外に漏れることはない。ウイルスを封じ込め、パンデミックを防ぐために使用される国内屈指の施設だ=国立国際医療センター 死者は最悪で64万人に−。新型インフルエンザがパンデミック(世界的大流行)を起こしたときの日本国内の被害を予測した厚生労働省の試算が衝撃を与えている。

 いま、世界で感染が拡大している鳥インフルエンザ。WHO(世界保健機関)によると、感染者は373人にのぼり、236人が死亡した(いずれも3月18日現在)。そのウイルスが、ヒトからヒトに感染する、人類が免疫を持たない未知の新型に変異したら…。

 航空機網の発達で地球が小さくなり、大量の人と物が行き交う中では感染者はあっという間に世界中に拡散する。医療機関は患者であふれ、社会の機能を維持することさえも困難になる。国内を見ると、ワクチンの備蓄や自治体の訓練など対策はとられているが、国家の安全保障レベルで対応している国と比べるとまだまだ不十分との声もある。

 パンデミックは本当に起こるのか。専門家は「大地震と同じこと。いつ起こるかはわからないが必ずやってきます」と警鐘を鳴らす。(写真報道局 奈須稔)

産経新聞
2008年
3月22日
県が鳥インフルエンザ対策で協定/福島
県は、鳥インフルエンザ発生時の防疫対策業務を支援してもらう目的で、県建設業協会と協定を結ぶ。

家畜伝染病の防疫対策で県が協定を結ぶのは初めて。

27日、県庁で締結式を行う。

鳥インフルエンザが発生した場合、防疫対策として鳥の処分を行う。

処分した鳥の運搬や埋め立てには重機が必要で、県建設業協会にはそうした部分での協力を求める。

協定を結ぶことによって、発生後に業者を探して契約するよりも迅速な対応が可能となる。

KFB福島放送
2008年
3月21日
長岡、石川、出雲が候補 年内にトキ分散飼育地決定
 鴨下一郎環境相は21日の閣議後会見で、感染症によるトキ全滅を避けるための分散飼育の場所として新潟県長岡市、石川県、島根県出雲市を検討対象とし、年内に決定することを明らかにした。3カ所は候補地として名乗りを上げていた。

 分散飼育は昨年12月、東京都日野市の多摩動物公園に4羽を移し、始まっている。環境省は「トキ飼育繁殖専門家会合」の委員による現地視察などを実施し、3カ所が飼育に適しているかどうかを判断する。

 会見で鴨下環境相は「分散飼育は鳥インフルエンザなどの感染症を回避することで安定的な存続を図るために重要な取り組みだ」と話した。

 現在のトキ飼育数は、多摩動物公園の4羽のほか、佐渡トキ保護センター(新潟県佐渡市)の91羽。

秋田魁新報社
2008年
3月20日
新型インフル拡大阻止へ机上訓練
県教委は19日、新型インフルエンザの発生を想定した初の机上訓練を行い、学校や関係機関の状況把握などシミュレーションを通して、万一の場合の即応体制を確認した。

東奥日報
2008年
3月19日
【香港】《安全》文錦渡の輸入検疫を強化、鳥インフルで
広東省で大量のニワトリが鳥インフルエンザ(H5N1型)に感染し死んだことを受け、香港政府は文錦渡の検問所から輸入される同省産ニワトリの検疫を強化した。食品・衛生局の周一嶽(ヨーク・チョウ)局長は、「香港に輸入されるニワトリは、必ずワクチンを接種し、香港に入る前に5日間の観察期を設けるなど、安全対策を徹底している」と強調した。
 
 また、香港政府は鳥インフルエンザが発生した広州市とその周辺地域に獣医を派遣。香港向けニワトリの出荷拠点を視察し、異常は見つからなかったとしている。
 
 広州市では13日に茘湾区の市場でニワトリ数百羽が死亡し、16日までに鳥インフルエンザの感染が確認された。18日付蘋果日報が伝えた。<香港>

NNA
2008年
3月19日
日本獣医学会:初の一般開放−−29日から、麻布大 /神奈川
 麻布大学(相模原市淵野辺)で29日に開かれる第145回日本獣医学会で、高校生や市民向けの公開講座や鳥インフルエンザなどの講演がある。獣医学関係者だけの参加に限られてきた同学会が、一般開放されるのは初めて。

 高校生向けは午前11時半〜午後3時で、テーマは「見て・聞いて、獣医学の未来を体験しよう」。同学会理事長の佐々木伸雄・東京大教授が「獣医学の将来」、鳥インフルエンザの起源と予防では世界第一人者の喜田宏・北海道大学教授が「最近の話題・鳥インフルエンザ」と題して講演する。国公私立獣医系13大学のブースが設けられ、各大学の教育・研究、学生生活も紹介される。

 市民講座は午前11時〜午後8時で(1)「動物たち(イヌ・イルカ・ゾウ)の知られざる能力」(2)「動物の親子からみる心のなりたち」(3)「老齢動物によく認められる心疾患」(4)「動物をガンから守るには(動物のガン早期発見と最新治療)」の各講座がある。問い合わせは麻布大学入学広報課(042・769・2032)。【高橋和夫】

毎日新聞
2008年
3月19日
鳥インフル、ベトナムで52人目の死者・ラオスでも再発
【ベトナム、ラオス】世界保健機関(WHO)によると、ベトナム北部ハナム省で14日に死亡した少年(11)が高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染していたことが確認された。ベトナムでヒトの鳥インフルエンザ感染が確認されたのは2003年以来106人で、このうち52人が死亡した。

 一方、タイ国営テレビ局チャンネル9は19日、ラオス外務省の発表として、ラオス北西部のルアンナムター県で鳥インフルエンザの家きんへの感染が確認されたと報じた。ルアンナムター県はミャンマー、中国・雲南省と国境を接している。

 国際獣疫事務局(OIE)によると、今年に入り鳥インフルエンザの発生が確認されたのは、中国、タイ、バングラデシュ、インドなど18カ国・地域。

newsclip.be - Bangkok,Thailand 
2008年
3月18日
ベトナムで52人目の鳥インフル死者
 ベトナム保健省は18日、同国北部ハナム省の少年(11)が鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染して死亡したと明らかにした。同国で52人目の死者。今年に入ってから5人目で昨年の同国の死者数に並んだ。

 少年は鶏肉を食べた後に高熱などを訴え、11日にハノイの病院に入院、14日に死亡した。

 [2008年3月18日12時13分]

日刊スポーツ
2008年
3月18日
中国の研究者、鳥インフルエンザの追跡調査を実行
中国科学院微生物研究所の高福所長は、17日に上海で行われた「中欧新・再発生伝染病研究討論会」の席上、「中国の科学者は、3年にわたり青海湖地区の渡り鳥の鳥インフルエンザ感染状況に対する追跡調査を行なった。その結果、鳥インフルエンザウイルスの研究分野において進展がみられた。今回の発見は、鳥インフルエンザワクチンや薬剤開発の助けにもなる」と述べた。

また高所長は、「中国の科学者は、2005年から青海湖地区の渡り鳥の鳥インフルエンザ感染状況を追跡調査してきた。同研究では、2006年と2007年に発生した鳥インフルエンザのウイルス株は、2005年のものと相似していることが分かった。この発見は、2006年、2007年に発生したウイルスは、渡り鳥により感染した可能性が高いことを示している。もちろん、これらのウイルスは青海湖地区で局部的に循環しているものだという可能性もまだ排除できない」と続けた。

追跡調査では、全ゲノム配列測定と進化樹という方法により、2006年に発生したQH06H5N1型と2007年に発生したQH07H5N1型鳥インフルエンザウイルスの分析を行なった。その結果、QH06ウイルス株は2005年の青海湖鳥インフルエンザウイルスと同系列であり、抗原分析では、QH06ウイルス株とQH05、QH07ウイルス株はよく似ていることを発見したという。

高所長は、今回の追跡調査の結果は非常に意義があり、ここ3年間で連続して発生している鳥インフルエンザウイルス間の関係を明白にすることに有利となり、鳥インフルエンザワクチンおよび薬剤の研究・開発を促進すると述べた。(編集 HY/K)

日中経済通信
2008年
3月17日
日銀:新型インフルエンザ流行時の金融機関の業務継続体制は課題多い
3月17日(ブルームバーグ):日本銀行は17日午後、新型インフルエンザが発生した場合の金融機関の対応について、大手行でも業務継続計画の整備が進んでいないほか、地域金融機関では業務継続体制整備についての認識すら十分でない先がみられるなど、「体制整備に向けた課題が多い」と指摘した。

日銀が公表したのは「2008年度の考査の実施方針等について」。日銀はこれに先立ち、同日午前、「金融機関における新型インフルエンザ対策の整備について」というペーパーを公表。新型インフルエンザの世界的規模での流行は専門家の間で「いつかは必ず発生する事象とされている」とした上で、「金融機関の自助努力だけでは対応しきれない事項も少なくなく、政府の対策の進ちょく状況と平仄をあわせながら進めていく必要がある」と指摘した。

ペーパーはさらに、「新型インフルエンザの場合には、感染が広がるにつれ出勤人数が大幅に減少するといった人的な影響が中心となる」と指摘。米国が2007年9−10月に行った新型インフルエンザ想定の大規模訓練で、世界的な流行発生が宣言されて2週間で米国における感染拡大がピークに達し、その時点での欠勤率が49%になることが想定されていることなどを紹介している。

地域金融機関にも格差が

ペーパーはまた、「他の災害が限定された地域で短期間の事象として発生することが多いのに対し、新型インフルエンザは長期間にわたる、広範囲の被災との特徴があり、時間を経るにつれ物流にも大きな影響が生じるなど、複雑な形で影響が深刻化していくと予想されている」と指摘。新型インフルエンザ対策を整備していく際には「こうした新型インフルエンザの特徴と他の災害との違いを念頭に置いた上で、準備を進めていくことが重要」としている。

一方、日銀は「2008年度の考査の実施方針等について」の中で、わが国の金融システムの現状について「全体として安定した状態を維持している」としながらも、「依然としてリスク管理の基本的な枠組みの整備が遅れている先が少なくないほか、リスクの的確な認識や、統合リスク管理など経営全般を支える管理体制の充実等には、引き続き多くの課題が残されている」と指摘した。

さらに、08年度の考査の基本的な考え方として「今般の米国サブプライム住宅ローン問題の教訓も踏まえ、新たな業務展開に相応しいリスク管理体制の構築が求められる」と指摘。地域金融機関では「経営の安定度を増している先が多いが、経営基盤の相違もあって、収益力や経営体力の面で格差が拡大している」とした上で、「地域特性など経営環境を踏まえた経営戦略の推進と、それを支えるリスク管理体制の整備が求められる」としている。

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 日高正裕 Masahiro Hidaka mhidaka@bloomberg.net
2008年
3月17日
広州で鳥インフルエンザが発生
農業部の発表によると、今月13日に広東省広州市?湾区にある金花市場で鳥インフルエンザと見られる疑い例が発生し、16日に毒性の強いH5N1型のウイルスによる感染であることが判明した。
 今回の感染で家禽114匹が死亡し、518匹を処分している。
 農業部と広東省政府によると、鳥インフルエンザの疑いの発生後、直ちに緊急措置を実施した結果、今回の感染はすでに収束したということだ。

エクスプロア中国
2008年
3月17日
鳥インフルで家禽100羽感染死、中国南部
【3月17日 AFP】中国農業省は南部・広東(Guangdong)省広州(Guangzhou)の市場で高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)が発生し、家禽(かきん)100羽以上が感染死したと発表した。国営新華社(Xinhua)通信が16日に報じた。

 報道によると500羽を殺処分するなど緊急措置を取り、状況は制御下にあるという。

 同国で鳥インフルエンザの感染が確認されたのは今年に入ってから5度目。(c)AFP
2008年
3月16日
鼻粘膜にワクチン 新型インフル用 厚労省が開発
注射器がいらず、鼻の粘膜に吹き付けるだけでインフルエンザウイルスの感染を防ぐワクチンの開発に、厚生労働省の研究班(主任研究者・長谷川秀樹国立感染症研究所室長)が成功した。ウイルスの株(系統)が違っても効果を発揮するため、どの株から変異するか予測できない新型インフルエンザへの対応策として期待される。

 研究班はウイルスが侵入する粘膜の外側に抗体をつくり感染そのものを防御する方法に取り組んだ。すでに米国で人に用いられているRNA薬剤を補助剤とし、2004年にベトナムで人に感染したH5N1型鳥インフルエンザウイルスでワクチンを作成した。

 マウスによる検証では、同じベトナム株で100%感染を防いだ。究班は、有効性と安全性を確認した上で2010年にも臨床試験を始めたいとしている。

フジサンケイビジネスアイ
2008年
3月14日
新型インフルエンザ:流行時、市立病院を専用施設に−−京都市
京都市は13日、新型インフルエンザが大流行した場合、市立病院(同市中京区、586床)を専用施設にする方針を明らかにした。国はフロアや病棟単位の専用化を求めているが、感染症病棟が小規模なため全体での受け入れを決めた。国の試算を当てはめると、市内の新規入院患者数はピーク時に1日当たり1159人が想定される。現在、市立病院以外で確保されているのは550床。大流行時には新型インフルエンザ以外の入院患者は別の病院などに受け入れてもらう計画。

毎日新聞 2008年3月14日 大阪朝刊
2008年
3月14日
新型インフルエンザに備え 山形で医師や行政担当者訓練
 新型インフルエンザの発生を想定した対応訓練が14日、山形市の県村山総合支庁で行われた。医師や行政の担当者らが、患者の感染症指定医療機関への搬送や診察など一連の対応策を確認した。

 県村山保健所が主体となり、管内の関係機関から約130人が参加した。新型インフルエンザが東南アジアで発生し、世界保健機関(WHO)が人から人への感染が確認されているが、感染集団が限られている段階「フェーズ4」を宣言し、村山地域でも患者が発生した−という想定で訓練が行われた。

 訓練は、県の行動計画に基づいて行われた。国立病院機構仙台医療センターの西村秀一ウイルスセンター長が講師を務めた。発熱などを訴える夫婦に対し、同保健所の発熱相談センターが県立中央病院を受診するよう指示。救急搬送後、感染防護具を着けた医師と看護師が検体を採取し、接触者への聞き取り調査の手順なども確認した。

 同保健所は「訓練はおおむね順調だった。参加者には万一への備えの大切さを認識してもらったと思う」としている。

山形新聞
2008年
3月14日
渡り鳥、一定距離保って接して
鳥インフルで京産大教授ら警鐘
鳥インフルエンザなどについての研究成果が発表された報告会(京都市下京区・キャンパスプラザ京都)
 新型インフルエンザの発生の可能性などについて、京都産業大の大槻公一教授らが15日、京都市下京区のキャンパスプラザ京都で開かれた研究報告会で発表した。現在、アジアを中心に感染が問題になっているのは新型インフルエンザではなく、鳥インフルエンザウイルスと考えられ、人から人に感染することはないが、渡り鳥と接するには十分な注意が必要だと警鐘を鳴らした。

 京産大研究機構が開いた文部科学省学術フロンティア推進事業の研究報告会で、大槻教授と鈴木康夫・中部大教授が講演した。

 大槻教授は2005年に中国で発生した病原性の強いウイルスが、多くの渡り鳥に保有され世界中に広がっている可能性があることを指摘。日本でも警戒が必要で、国内の湖や池に飛来した渡り鳥もウイルスを保有しているかもしれないと想定し、「一定の距離を保って接することが大切だ」とした。

 鈴木教授は、世界で流行したインフルエンザの歴史の検証から、鳥インフルエンザが変異し、人の間で感染する新型となり得る可能性があるとの見解を示した。

京都新聞
2008年
3月14日
新型インフル除去−イハラ、空気浄化装置開発
 金属製品加工業のイハラ(伊原正行社長・香川県仲多度郡多度津町)と開発業のナカエンジニアリング(中村守社長・同)は13日、鳥取大との共同研究で大流行が懸念される新型インフルエンザのウイルスをほぼ完全に除去できる空気清浄化装置を開発したと発表した。

 独自に開発したガラス繊維製のフィルターと不織布などを重ねたもので、これに通過させることでウイルスを吸着。鳥取大農学部の伊藤啓史准教授の性能試験によると、鳥インフルエンザのウイルスをフィルターに通した場合、99・9984%以上を除去できたという。

 両社は独自のフィルターを活用して、新型インフルエンザが発生した国からの入国者のほか、検疫官や医師らが着用するフェイスマスクや防護服、診察などを行う簡易室を商品化。量産体制を整えた後、今夏にも販売を始める。

四国新聞社
2008年
3月13日
クックフオン国立公園の動物が鳥インフルに感染
 北部ニンビン省にあるクックフオン国立公園では2月上旬から動物や野鳥が病死するケースが見られていたが、病死したシマアナグマと一部の野鳥から鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)が発見されたことが判明した。これを受け予防医療環境局は12日、ニンビン省とタインホア省の保健局に対し、公園に勤務する職員と周辺住民に感染防止策を直ちに取る

ベトジョー ベトナムニュース
2008年
3月13日
新型インフル想定し模擬訓練
乙訓保健所と済生会京都府病院
京都府内で人から人に感染する新型インフルエンザが発生したと想定する模擬訓練が13日、向日市上植野町の府乙訓保健所と長岡京市今里の済生会京都府病院で行われ、関係機関が連携して対応策を確認した。

 同訓練は、高病原性鳥インフルエンザの人での発症が東南アジアを中心に増加し、新型インフルエンザの発生が懸念される事態を想定し、診療体制の点検を行い発生時に備えるのが目的。府と同病院、乙訓医師会など8機関から計約50人が参加した。

 訓練では、病院のガレージに簡易の発熱外来の受け付けが設営され、徒歩や自家用車、救急車で患者6人が来院。感染防止の防護服やマスク、ゴーグルを装着した医師や看護婦は、問診やウイルス検査でのどから検体採取を行うとともに、肺炎を発症しているとみられる重症患者2人のうち1人を、シートで覆いウイルスが外に漏れないようにした感染防止用の車いすで院内に搬送する訓練を行った。

 同保健所では、野外での感染症などの処置に用いる府保有の特殊テントの設営訓練を府内の保健所単位で初めて実施した。職員約20人が、電動ポンプで空気を入れて自立する広さ六畳ほどの二重構造テントを設営し、空気を外に漏らさないための小部屋を備えた内部などを見学した。

京都新聞
2008年
3月13日
香港でインフルエンザ流行か、全小学校・幼稚園が閉鎖に
【3月13日 AFP】香港当局は13日、インフルエンザ流行の予防措置として、すべての小学校と幼稚園に2週間の閉鎖を命じた。

 香港教育当局がウェブサイトで発表したところによると、イースター休暇を13日から28日までとするという。

 一方、同衛生当局は同日、23校の計184人がインフルエンザまたは他の呼吸器系疾患を引き起こすウイルスが原因とみられる症状を発症しているとの報告を受けたと発表した。

 香港では呼吸器系と神経系の疾患で死亡した7歳の少年から、インフルエンザA(H1N1)型の陽性反応が確認されており、現在入院中で症状が安定している3歳の少年への初期検査でも、同型のウイルスに対し陽性反応が出ている。


(c)AFP
2008年
3月13日
酒田のオナガガモ死骸:スワンパーク規制で市民団体、市に自粛範囲縮小を要望 /山形
 酒田市の最上川スワンパークでオナガガモの死骸(しがい)が発見され、パーク内の一部に立ち入らないように市が看板を設置した問題で、市と市白鳥を愛する会の会合が11日、同市役所で開かれた。愛する会は、看板に書かれた「鳥インフルエンザ」の文言を削ることや、立ち入り自粛の範囲を狭めるよう求めた。

 同会は、死因が鳥インフルエンザでないと判明した後も、市が立ち入らないよう求めていることに反対している。会合では同会から「鳥インフルエンザと書かれた看板があると、観光客からいかにも発生したかのように解釈される」「花畑はロープを張らなくてもいいのでは」などの意見が相次いだ。

 これに対し高橋清貴市商工観光部長は「観光客には来てほしいが、陰性とはいえ鳥インフルエンザが起きる可能性がゼロとは言えず、安全確保の責務もある。要望は市で検討する。ロープの範囲は一緒に現場を見て話し合いたい」と答えた。【釣田祐喜】

毎日新聞
2008年
3月13日
隠岐で新型インフルエンザ対応訓練
人から人へと感染する新型インフルエンザの患者が島根県隠岐島で確認された場合に備える発生対応訓練が12日、初めて実施された。隠岐海上保安署の巡視船で患者を島前、島後間で海上搬送する離島ならではの対応手順を確認した。

 県新型インフルエンザ行動計画によると、島内で患者の受け入れができる感染症指定病院は隠岐病院だけ。訓練は、島前で患者が確認されれば島後の隠岐病院まで海上搬送が必要になることを想定して、島根県隠岐保健所が取り組んだ。

 新型インフルエンザ「H5N1」の感染が疑われる患者が島前で発生して、別府港から島後の西郷港を経て隠岐病院まで巡視船と救急車で搬送するシナリオで実施。保健所、海上保安署、病院、消防の四機関から六十人が参加した。

 行動計画に基づき、全体を指揮する隠岐地域健康危機管理対策会議を県隠岐支庁内に設置。患者の搬送には保健所職員らが防護服を着用して付き添い、隠岐病院では発熱外来センターに患者を受け入れた

山陰中央新報
2008年
3月13日
「隠岐で新型インフル」想定 患者搬送 初の訓練
隠岐諸島で新型インフルエンザ患者が発生したとの想定で、県隠岐保健所が12日、初めての患者搬送訓練を実施した。西ノ島町の患者を、船と救急車で隠岐の島町の公立隠岐病院へ運ぶなどし、海保や保健所の職員ら約60人が手順を確かめた。

 海外の新型インフルエンザ発生地に出張していた隠岐の島町の男性会社員が高熱を訴え、隠岐病院を受診。同僚の西ノ島町の男性も熱が出たという設定。西ノ島町の男性は同町の別府港から西郷港(隠岐の島町)へ巡視船さんべが運び、同港から救急車が引き継ぎ、隠岐病院へ運んだ。同病院では医師らがビニールシートで密封したストレッチャーに乗せ、素早く感染症病床へ移動させた。海保や保健所の職員、隠岐病院の医師らは感染を防ぐために防護服とマスクで全身を覆い、物々しい雰囲気だった。

 隠岐保健所は対策本部を設置し、男性患者と接触した同僚や家族らへの聞き取り調査をしたり、関係機関との連絡態勢を確認したりした。

読売新聞
2008年
3月12日
製造販売元の競合企業対象=上限年5百万円維持−医薬品審議委員への寄付・厚労省
 厚生労働省薬事・食品衛生審議会薬事分科会の作業部会は12日、医薬品の承認審査などを行う審議会の委員が企業から受け取ることができる寄付金や報酬の上限を、昨年4月に定めた暫定ルールを維持して1社当たり年間500万円とし、新たに審議品目の製造販売元の競合企業から受け取った場合も対象とすることを決めた。24日開く薬事分科会に諮り、正式ルールとする。
 インフルエンザ治療薬「タミフル」を調査した厚労省研究班メンバーに、輸入販売元の企業から寄付金が渡っていた問題が昨年3月に発覚。審議の公平性を確保するため、同省がルールづくりを進めていた。

時事通信
2008年
3月12日
【邦画】新型インフルエンザの脅威 「感染列島」撮影開始へ
わずか1人の発生から約2カ月で最大64万人が死亡するとの予測もある新型インフルエンザへの危機感が高まっている。そんな未知のウイルスと人との闘いを描いた映画「感染列島」の製作が始まる。最新の医療事情を脚本に織り込むとともに、専門家らをスタッフに招いた本格的な作品。鳥インフルエンザの被害がアジア各地で広がるなか、話題を集めそうだ。

 映画は東京近郊のある病院を舞台に、未知のウイルスによる感染症と対峙(たいじ)する医師、看護師、そして患者やその家族たちを描く。死者が続出しパニック状態となるなか、目に見えぬ敵と闘い、愛するものを守ろうとする力強い物語で、実際に直面したときに日本人はどう立ち向かうべきかを問う。

 主演は妻夫木聡、檀れい。監督、脚本は「ユダ」「RUSH!」など社会派として知られる瀬々敬久。シナリオ作業は約1年半かけ、研究機関や大学病院など関係者への綿密な取材、調査をもとに進めた。

 「医療オブザーバー」として参加する慶大医学部血液内科の森毅彦医学博士は「新型インフルエンザウイルスを含めた、予防法も治療法も確立されていない感染力の強い病原体が、現代の大都市という人口密集地帯で発生した場合の恐ろしさを垣間見ることができる」と説明。

 「現実に起こればこれ以上かもしれない。現在、医療機関は莫大(ばくだい)な患者を予備力なく診ており、このような緊急事態に対応できる余裕はほとんどない。対策の必要性を痛感させられる」と警鐘を鳴らした。

 一方、妻夫木は「いつ起こるかもしれない社会的な題材をテーマに、そこに生きる『人間』を描き出したい」と話している。

 撮影は来週にも開始、国内や東南アジアでロケも行い、来年1月に公開される。

産経新聞
2008年
3月12日
バングラデシュで魚介類の値段高騰、鳥インフルエンザの影響
【3月12日 AFP】バングラデシュでは、重要な食糧源である魚など魚介類の値段が鳥インフルエンザに対する懸念のため、急激に高騰している。

(c)AFP
2008年
3月12日
鼻に噴射、新ワクチン開発 新型インフルで厚労省研究班
 世界的な流行と大被害が予想される新型インフルエンザに、すばやく対応できる新ワクチンを厚生労働省研究班が開発した。新ワクチンは鼻に吹きつけるだけなので、注射器などがいらず、途上国でも使いやすい。マウスとサルで効果を立証した。人での治験を2010年から始める予定だ。
 
 研究班長の長谷川秀樹・国立感染症研究所感染病理部第二室長らは、ベトナムで04年に高病原性鳥インフルエンザH5N1に感染した患者から得たウイルスを使い、病原性をなくす処理をした。これに、粘膜の免疫を刺激する補助剤をまぜて新ワクチンをつくった。

 従来のワクチンは、血中の免疫細胞だけを刺激してウイルスに対抗する抗体をつくる。このため、ウイルスが体内に感染しないと効果は出ない。

 新ワクチンは粘膜を刺激し、粘膜の外に抗体を分泌する免疫反応を起こさせる。鼻腔(びくう)に入ったウイルスが粘膜にくっつく前に、この抗体が撃破する。従来の抗体と働き方が違うため、遺伝子の細かな違いにかかわらず防御効果を発揮するのが特長だ。新型ウイルス登場前に製造でき、発生直後からすばやく対応できる。

 研究班は、このワクチンをマウスの鼻に1カ月間に2回吹きつけ、2週間後にウイルスにさらし、ワクチンの効果を調べた。その結果、新ワクチンを吹きつけたマウス5匹はすべて生き残ったが、吹きつけなかったマウスは12日以内にすべて死んだ。

 また、同じH5N1型でも遺伝子の一部が異なる株への効果をみるため、97年の香港株と05年のインドネシア株でも調べ、同様に死亡を防ぐことを確かめた。H5N1型なら、流行年や地域による遺伝子の違いを超えて高い効果があった。

 サルの実験でも、ワクチンを使わなかったサルは肺炎を起こしたが、使ったサルは元気で、鼻やのどからもウイルスは見つからなかった。

 インフルエンザウイルスの型は理論上144通りある。新型インフルエンザはH5N1型から出る可能性が高いとみる専門家は多いが、予測は難しい。H5N1型以外の新型インフルエンザ発生も視野に入れ、研究班メンバーの喜田宏・北大教授(獣医学)は、人に感染する可能性が高い136通りのウイルスを収集した。長谷川室長は「集めたさまざまな型のウイルスをもとに、新ワクチンの事前準備が可能で、発生直後にすばやく対応できる」と話す。

朝日新聞
2008年
3月11日
中国医療機関「鳥インフル対策不十分」 広州の専門家が会見
【北京=矢板明夫】中国で感染症・呼吸疾病の権威として知られる広州呼吸疾病研究所の鐘南山所長が北京市内で記者会見し、中国の中南部を中心に今春、インフルエンザが大流行する可能性があり、懸念されている鳥インフルエンザ(H5N1型)が新型インフルエンザに変異する危険が高まっていると指摘した。また、中国の医療現場での対応は極めて不十分で、早急に対策を講じる必要があると強調した。

 広東省選出の代表として開催中の全国人民代表大会(全人代=国会)に出席するため北京を訪れている鐘氏は10日に会見した。鐘氏によると、今年1月から広東、湖南省など中国の中南部を中心に記録的な大雪被害があった。これまでの経験では、気温が通常より極端に低い冬の後、今春のように急に暖かくなった場合、インフルエンザが大流行することが多い。すでに広州や香港ではこの傾向が見られ、3月から6月にピークを迎える可能性があるという。

同時に、今年になってから広東省などでは、鳥インフルエンザのヒトへの感染例が確認されている。二種のインフルエンザに同時感染するケースが発生すれば、人間の体の中で鳥インフルエンザウイルスがヒトからヒトへ感染するものに変異する可能性が高まる。有効な治療方法がなく、致死率も高い鳥インフルエンザが流行すれば、2003年春の新型肺炎(SARS)の時より、もっと大きな被害が出るかもしれない、と鐘氏は警戒を呼びかけた。

 また、鐘氏によれば、中国の医療現場での対応はまだ極めて不十分で、昨年末から今年初めにかけて中国国内で確認された鳥インフルエンザ感染の4例は、いずれも農村部貧困層の患者で、高い治療費を負担する能力はなく、発病してから数日がたち、呼吸困難の症状が出てから病院に運ばれている。治療が手遅れになっただけではなく、早期隔離などの措置をとっておらず、万一ウイルスが変異した場合、大流行する危険もあるという。

 鐘氏はすでに、全人代の分科会を通じて、鳥インフルエンザの可能性がある患者に対し、まず治療し、あとで費用を払うようにするとか、政府が資金援助するとかの対策に協力するよう全国の病院に求めたことを明らかにした。「広州市はすでに私の提案を受け入れているが、他の地域はどう対応するかはまだ不明だ」と鐘氏は話している。

産経新聞
2008年
3月11日
頼りになるか、タミフル
連邦内務省保健局 ( BAG/OFSP ) の発表によると、タミフル耐性インフルエンザの存在は以前から知られていた。
しかし今回の調査で、季節的なインフルエンザA/H1N1に対しヨーロッパ15カ国で約20%、そしてスイス国内では13.6%という予想外に多い耐性が認められた。

季節的なインフルエンザとパンデミー

 これらの国では、耐性発生を恐れてタミフル投薬をかなり制限している。それに対し、日本など何百万もの投薬を行っている国々では耐性はあまり発生していないという。

 連邦保健局広報官のマルク・ヴィチ氏は、
「この結果には驚愕しており、専門家は現在、国際的な状況を見守っているところです。必要とあらばスイスの戦略も考え直さなければなりません」
 と話す。だが当面、パンデミー ( 世界的な流行 ) 対策を変更するは予定はない。
「パンデミーが発生したときに、今回の季節的なインフルエンザと同規模の耐性が現れるかどうかはわからないのですから、現時点ではっきりした手立てを取ることはできません」

 タミフルは鳥インフルエンザが世界中に広がったときの大黒柱となる治療薬。非常時に備えて、H5N1に感染した国民を治療できるようにと、スイス政府は200万箱を押さえている。タミフルに代わる薬もあるが、これを大量に確保することは難しい。

 タミフルの製造元であるロシュ ( Roche ) 社は、今回の耐性が鳥インフルエンザやパンデミーではなく、季節的なインフルエンザのH1N1ウイルスに発生したことを重要視している。同社で広報を担当するマルティナ・ルップ氏は次のように語る。
「昨シーズンまではほとんど、あるいはまったく耐性が発生しておらず、今回はこれまでと大きく異なります。しかし、ほかの治療薬もあるので心配することはありません。とにかく今必要なことは、この耐性がどこから生じているのかを明らかにするためにデータを収集することです」
 
swissinfo、外電
2008年
3月11日
流行時の行動制限も議論を 万全でない感染拡大防止策 国立感染症研究所感染症情報センター第1室長 谷口清州 識者評論「新型インフルエンザ」
新型インフルエンザ出現への懸念が強まっている。アジアなどで「H5N1型」ウイルスによる鳥インフルエンザの流行が収まらず、人への感染も続いている。人から人へと感染する新型が出現し、日本に上陸したときの現実的な対応策を準備しておく必要がある。

 A型インフルエンザウイルスはもともと鳥のウイルスで、いろいろな種類が人間の世界に入ってきては既存の種類のウイルスと入れ替わることを繰り返してきた。新しい種類には誰も抵抗力を持っていないので、最初に人間の世界に入ったときには大流行し、膨大な数の死者を出す。

 これが「パンデミック」と呼ばれる新型インフルエンザの大流行である。20世紀の人類は、1918年の「スペイン風邪」以降、57年、68年と3回のパンデミックを経験した。

 パンデミックは数年間続く。やがて多くの人が抵抗力をもつようになると、普通のインフルエンザになって、毎年冬に流行を起こすようになる。

 前回のパンデミックから40年が過ぎ、再び東南アジアを中心にH5N1型の鳥インフルエンザウイルスが出現し、人への感染も増えてきた。これが本格的に人間の世界に入ってくるのではないかと危惧(きぐ)されている。

 次に新型インフルエンザが発生したらどうなるのかは誰にも分からない。大流行し、病院も職場も病人だらけで人手不足になるかもしれない。

 治療が受けられず、多くの死者が出て、物流や水道、電気が途絶えるかもしれない。日本を含め各国ではそうした事態を想定し、被害を低く抑えて社会機能を維持するための準備を進めてきた。

 例えば多数の患者に対応できるよう、病院の予備能力を高めておく。人間の世界に入ってきそうなウイルスを使ってワクチンを作っておき、早期に接種する。あるいは治療薬を備蓄しておく。

 こうした対策には多額の費用がかかるため、限界もある。ワクチンや治療薬の現実の新型に対する効果は100パーセント保証されているものではない。現在、鳥から人に感染しているH5N1型の鳥インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス薬の効果は限定的だ。

 新型インフルエンザは人から人に感染するので、人と人が接触する機会を減らせば急激な拡大は防ぐことができる。

 例えばインフルエンザにかかった人や、患者に接触した人の自主的な自宅待機、学校閉鎖や集会延期といった「非医学的介入」と呼ばれる対策が、感染拡大防止に有効だと考えられている。

 パンデミックの際にこうした対策をスムーズに取るためには、地域で前もって十分に話し合っておかねばならない。自分や家族が新型インフルエンザにかかったとき、どう行動するかを考えておかないと、混乱は避けられないだろう。

 一人一人の行動がその地域での新型インフルエンザの広がり方に大きく影響する。残念ながら、そのための準備は万全とは言えないのが現状ではないだろうか。

 大流行時に政府が個人の面倒までみてくれるというのは現実的でない。新型インフルエンザから自分や家族はもちろん、日本の社会ひいては世界を守るためにはどうすべきかを、今から真剣に考えておかねばならない。

   ×   ×   

 たにぐち・きよす 60年三重県生まれ。国立三重病院小児科などを経て現職。2000年から02年まで世界保健機関(WHO)本部感染症対策部医務官。

共同通信社
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2008年
3月11日
日油株は急反落、万能ワクチン商業化は最短5年後―前日はストップ高
10日の取引でストップ高(制限値幅いっぱいの上げ)比例配分された日油株が急反落。午前終値は前日比40円(8.6%) 安の424円となり、東証1部下落率ランキングで5位となった。国立感染症研究所が主導するインフルエンザウイルスの増殖を抑制する「万能ワクチン」の研究開発プロジェクトに参画していることが判明、10日は個人投資家などから買い注文を集めたが、商業化は5年以上先のため次第に慎重な見方が強まった。

  午前の出来高は約312万株で、前日の303万株を超えた。10日は買い注文が殺到、午後2時10分ごろストップ高水準の464円でいったん寄り付いたものの、買い気配となる場面が多く、午後3時に約26万株が比例配分された。

  岡三証券投資調査部の高山周作アナリストは、「万能ワクチン開発の話は確かに面白いが、すぐに業績寄与するものではない。当面は、好材料が出て大きく株価が上がっても翌日に売られる状況が続くだろう」と指摘、中長期的な視点で同社の企業価値を測ることが重要としている。

  日油は10日の取引終了後にニュースリリースを公表。国立感染症研究所の内田哲也・主任研究官が主導するインフルエンザワクチンの研究プロジェクトに参画していることを明らかにした。同プロジェクトは厚生労働省が進める萌芽的先端医療技術推進研究事業(ナノメディシン)にも選定されているといい、ヒトインフルエンザに加え、鳥インフルエンザに対しても有効なワクチンを開発できるめどが立ったという。

  ただ「安全性試験などで時間がかかるため、実用化には少なくとも5年以上の年月が必要」(国立感染研の内田氏)という。

  日油は内田氏の研究を十数年間サポート。今回はウイルスに感染した細胞を攻撃するための薬物(ワクチン候補物質)を的確に運ぶためのDDS(ドラッグ・デリバリー・システム:薬物輸送機構)技術を確立、内田氏の発見した薬物の有効性を高めた。内田氏は「日油がいくつもDDSのキャリアー(運び屋)を創ってくれたため、その中から優れたものを見出せた」と述べている。

記事についての記者への問い合わせ先:東京 鷺池 秀樹 Hideki Sagiike hsagiike@bloomberg.net
2008年
3月11日
咳、くしゃみ時は「マスク」を“咳エチケット”をPR
新型インフルエンザ対策の一環として、八重山福祉保健所は、咳(せき)やくしゃみの時にマスクを使う「咳エチケット」を呼びかけている。10日午前には、八重山病院など市内3カ所の医療機関で、マスクやティッシュなど200セットを配布するPR活動を行った。

咳エチケットは▽咳やくしゃみをする時にはティッシュなどで口と鼻を押さえ、周囲の人から顔をそむける▽使用後のティッシュはすぐにふた付きのごみ箱に捨てる▽かぜなどの症状のある人はマスクを着用し、周りの人にうつさないようにする―の3点。

 同保健所管内では、新型インフルエンザが八重山で大流行した場合には、▽患者数=5000―1万人▽入院患者数=1日最大39人▽死亡者数=72―269人―と想定されている。
 このため、同保健所は、感染の予防や拡大防止のために「咳エチケット」の普及に取り組んでいる。配布用のマスクは500枚用意し、今回のPR活動ではその一部を使った。残りの300枚については今後のPR活動で使用する考え。

八重山毎日オンライン
2008年
3月11日
自治体にジレンマも/新型インフルエンザ対策
 強い感染力が懸念される新型インフルエンザ対策で、自治体が具体的な施策をなかなか打ち出せない状況に陥っている。国が政府挙げての行動計画の充実など強化策を、矢継ぎ早に進めているためのジレンマだ。今国会にも関連法改正案が提出されており、自治体は行く末を注視している。

 県や政令市などは2005年12月に対策行動計画を策定している。ところが政府は昨年10月、国としての行動計画を改定し、厚生労働省の対応から政府全体での取り組みに格上げした。都道府県や政令市に対しては、「相談センター」の開設や、流行時に一般の病院などに「発熱外来」を設けるよう体制の強化を求めた。

 これに基づいて県や政令市は行動計画の見直しを進め始めていたが、さらに政府は先月、感染症法と検疫法を改正して今国会で成立させる方針を固めた。成立すれば、新型インフルエンザは危険度の高い感染症と位置付けられ、患者の隔離などの強制的処置が可能という大きな変革になる。

 自治体からは「国の権限が強くなり自治体との調整が必要となるなど、新たに生じる課題を整理する必要が出てくる」との指摘の声が上がる。最大で16万人を超える新型インフルエンザ患者が想定される川崎市では10日、市議会予算審査特別委員会で課題を問われた砂田慎治副市長は「国による法整備、基本指針やガイドラインの策定を待たなければ検討が進まない課題が多い」と、自治体のジレンマを口にした。

 県は、新型インフルエンザが流行すれば県内の患者数は最大約172万人に上り、そのうち最大で約1万人が死亡するとの試算をまとめている。

神奈川新聞11日
2008年
3月11日
12カ所で鳥インフルエンザ 中国、今年に入り
新華社電によると、中国農業省当局者は10日、今年に入って中国国内の12カ所で家禽(かきん)の鳥インフルエンザウイルス感染が報告されていることを明らかにした。

 既にチベット自治区の2カ所と貴州省の1カ所でウイルスがH5N1型と確認された。ほかの場所については不明。同当局者は感染が多発する理由として、今年中国中南部を襲った雪害で家禽の飼育環境が悪化したことなどを挙げた。(共同)

産経新聞
2008年
3月11日
中国 50億羽分のワクチンを
ことし3人が鳥インフルエンザウイルスで死亡している中国では、鳥からヒトへの感染が広がるのを防ごうと、中国で飼育されている大半の家きん類をカバーできるだけのおよそ50億羽分のワクチンを用意して、鳥に投与する計画を進めています。

NHK
2008年
3月10日
多様なインフルエンザに対応 「万能ワクチン」実現へ道筋
感染研など、新物質開発 動物実験で効果
国立感染症研究所と日油などは、様々なタイプのインフルエンザウイルスの増殖を抑えるのに有望な新物質を開発した。従来のワクチンとは異なり、ウイルスが感染した細胞を攻撃するのが特徴。動物実験で効果を確かめた。発生が懸念される新型インフルエンザをはじめ、どんなインフルエンザにも効く「万能ワクチン」の実現につながる成果で、引き続き動物で効果と安全性を調べる。
 開発したのは感染研、日油、北海道大学、埼玉医科大学のチーム。体にウイルスが侵入すると、免疫という仕組みが働く。ワクチンはこの仕組みの働きを高める。従来のワクチンは、ウイルスを直接攻撃する免疫の働きを強める。だがウイルスは表面の構造が変わりやすく、いったん変わると既存のワクチンは効かなくなる。
 一方、新物質は別の免疫に作用する。この免疫はウイルスが感染した細胞を攻撃するもので、ウイルスの増殖を抑える。ウイルスが感染した細胞は構造がウイルスほど変わらず攻撃しやすい。新物質は、ウイルスが感染した細胞の表面物質などを微粒子に付けた構造。実験では、鳥の強毒性ウイルス(H5N1型)が感染した細胞の表面物質などを微粒子に付けてマウスに与えた。
 別のウイルス(H3N2型)を感染させた結果、免疫が働き肺でのウイルス増殖を約10分の1に抑えられた。H5N1型は人で流行が懸念される新型インフルエンザウイルスに変化するとの見方がある。
 研究チームは人の遺伝子を持つマウスなども使ってさらに実験する。

日本経済新聞
2008年
3月10日
新型インフルで想定患者数は16万人超/川崎市が試算
川崎市は十日、新型インフルエンザによる市民の想定患者数は十六万人を超えるとの試算を発表した。死者は千四百人。しかし、対策を講じているのは二病院の計六十六床しかなく、課題が浮き彫りに。

神奈川新聞
2008年
3月10日
鳥インフル万能ワクチン、日本のチームが開発へ
【3月10日 AFP】北海道大学、埼玉医科大学、化学企業・日油(NOF Corp.)や政府機関の研究者らによる産学協同チームは10日、高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスに対する万能ワクチンの開発が可能になったと発表した。世界的流行を引き起こす可能性が懸念されている変異ウイルスにも有効なワクチンだという。

 新しいワクチン手法ではリポサムと呼ばれる脂肪を少量注射し、リポサムの表面に抗原を乗せて体内に運ばせる。この抗原の分子が免疫系の中でウイルスに反応する。

 現在の鳥インフルエンザ・ワクチンは免疫系自体のウイルス攻撃力に依存しているが、ウイルスが変異してしまうと無効になってしまう。

 新ワクチンは、ウイルスの内部構造がほとんど変化しない点に着目し、「ウイルスの表面ではなく内側を攻撃する」と国立感染症研究所(National Institute of Infectious Diseases)の内田哲也(Tetsuya Uchida)氏はAFPに語った。これによりウイルスの自己増殖を阻止するという。また、ここから複数のインフルエンザ・ウイルスに効果のあるワクチンが生まれる可能性もあるという。

 同研究チームはマウス実験を行い、鳥インフルエンザの異なるウイルス株にこのワクチンが有効であることを確かめたと発表している。

 2003年に鳥インフルエンザの発症例が確認されて以降、世界各地の死者は200人を超えている。

(c)AFP/Miwa Suzuki

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2008年
3月10日
「万能ワクチン」実現へ道筋、感染研などが新物質開発
国立感染症研究所と日油などは、様々なタイプのインフルエンザウイルスの増殖を抑えるのに有望な新物質を開発した。従来のワクチンとは異なり、ウイルスが感染した細胞を攻撃するのが特徴。動物実験で効果を確かめた。発生が懸念される新型インフルエンザをはじめ、どんなインフルエンザにも効く「万能ワクチン」の実現につながる成果で、引き続き動物で効果と安全性を調べる。

 開発したのは感染研、日油、北海道大学、埼玉医科大学のチーム。体にウイルスが侵入すると、免疫という仕組みが働く。ワクチンはこの仕組みの働きを高める。従来のワクチンは、ウイルスを直接攻撃する免疫の働きを強める。だがウイルスは表面の構造が変わりやすく、いったん変わると既存のワクチンは効かなくなる。 (07:00)

日経新聞 
2008年
3月10日
全人代代表が鳥インフルエンザの人への大規模感染を警告
全国人民大会代表で広州呼吸疾病研究所(呼研所)の所長である鐘南山氏はこのほど、鳥インフルエンザウイルスはすでに変異しており、人に感染し治療が遅ければ死亡に至るケースが増えていると発表した。また、鳥インフルエンザとSARS(重症急性呼吸器症候群)の予防が必要な「危険地域」における警戒態勢を強化し、ウイルス感染者の治療を適時行い、人への大規模感染防止の必要性を訴えた。

また鐘代表は、SARS流行時に原因不明の肺炎に罹った患者が、治療費が払えないために医者にかかれず死亡したという事例を挙げた。昨年から今年にかけて鳥インフルエンザに感染した患者についても、大部分が治療の時期を逃しているという。汕頭で先ごろ発生した鳥インフルエンザ感染患者も、ウイルス感染後1週間経ってから入院し、治療の時期を逸したという。

鐘代表は、鳥インフルエンザウイルスはすでに変異して対人感染が発生しており、現在はウイルス感染が頻発する前段階にあると説明した。現時点ではまだ人から人への感染は認められていないが、絶対的な警戒が必要であり、ウイルス感染者に対して早急に隔離治療を施し、初めて大規模感染を防ぐことができるという。(編集 HY/A)

中国経済ヘッドライン News China
2008年
3月9日
新型インフル病床、わずか83床 難しい確保 岡山県内1550床必要 万全の備え急務
新型インフルエンザ患者入院用に確保されている病床。感染拡大を防ぐため室内を陰圧状態にできる=岡山市立市民病院
 新型インフルエンザの感染拡大で「パンデミック」と呼ばれる世界的流行が起こった際、岡山県内では1日最大1550の病床が必要とされるのに対し、確実に使用が見込めるのは83にとどまっている。最悪の場合、同県内では患者数約38万人、死者数は約2500人との試算もあり、万全の備えが急がれる。

 岡山県は05年12月に新型インフルエンザに対する行動計画を策定。同計画に基づき、パンデミック時には県内で1550の病床が必要と試算する。

 ところが、現段階で確実に提供が見込まれるのは、岡山大病院(岡山市)や倉敷中央病院(倉敷市)、津山中央病院(津山市)など感染症専用病床や結核病床を備える計7病院で合わせて83床にすぎない。

 6床の提供が見込まれる岡山市立市民病院(岡山市)は最大約40床を内部の圧力が外部より低い陰圧状態にすることで、ウイルスを閉じ込めることが可能。「全体で約400床あるが、可能な限り提供したい」と話す。

 ただ、病院側は日常診療との兼ね合いもあり、新型インフルエンザのために多くの病床を確保するのは難しいのが現実。県南の総合病院は「医療機関ごとに少数の病床を用意しても、パンデミック時にどれだけの効果があるのか疑問。むしろ複数の大病院を専用病棟にすべき」と指摘する。

 出現時期や場所、感染被害の大きさ…。新型インフルエンザは予測が難しく、社会・経済機能がストップする事態に発展する恐れもある。岡山大大学院の土居弘幸教授(衛生学・予防医学)は「医療機関によっては、診療行為を行うことが可能かどうかの選択を迫られる場合もある」と危機感を募らせる。

 岡山県保健福祉部は「病床確保を粘り強く働きかけるとともに医療スタッフの確保、新型インフルエンザ患者対応と一般診療との役割分担などに努めたい」とし、関係機関と連携して体制づくりを進める方針だ。

【詳しくは山陽新聞紙面をご覧ください。】

山陽新聞 (2008年3月9日掲載)
2008年
3月7日
鳥インフルエンザの検体検査で変異の兆候なし インドネシア保健省
 [香港、ジャカルタ5日ロイター=共同]インドネシア保健省報道官は5日、同国で発生した高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)の検体を世界保健機関(WHO)の検査機関が調査した結果、ウイルスが新型ウイルスに変異した兆候は見つからなかったと述べた。

 もしウイルスが変異すれば、鳥インフルエンザが人から人へ容易に感染し、「パンデミック」と呼ばれる世界的な流行が起きる可能性がある。

 同報道官によると、米疾病対策センター(CDC)は2月、インドネシアから送られた検体を検査した結果、ウイルスは元のままのH5N1型で、変異していないことが分かったという。変異していなければ、ウイルスが人から人へ容易に感染することはまずないという。

 インドネシアは2月、CDCに12個の検体を送ったと述べたが、CDCは陽性反応の感染者2人から採取した15個を受け取ったと述べている。同国では129人の感染者のうち105人が死亡している。

共同通信社
2008年
3月7日
埋設鶏の処理期間延長 /京都
府は6日、旧丹波町(現京丹波町)で04年に発生した高病原性鳥インフルエンザの際、町内2カ所に埋めた死亡鶏など約800トンの焼却処理期間を、当初予定の3月末から4月末までに延長する、と発表した。悪天候で地盤が緩み、搬出作業が遅れたためという。

毎日新聞
2008年
3月7日
鳥インフルの死者20人に エジプト
【カイロ6日共同】中東通信によると、エジプト保健省は6日までに、首都カイロ南方のファイユームに住む女性(25)が鳥インフルエンザ(H5N1型)で死亡したと発表した。同省によると、2006年2月に国内初の感染例が報告されて以来、死者は計20人となった。

共同通信社 
2008年
3月7日
【フィリピン】WHOの鳥流感対策、保健省が模擬演習
 保健省は5日、アジアを中心に感染が報告されている鳥インフルエンザ・ウイルス対策として、世界保健機関(WHO)と合同でウイルスの大流行を想定した演習を開始した。
 
 演習は、WHOが感染拡大防止策として世界各国で実施するヒト感染対策「パンストップII」で、2日間の日程で実施されたもよう。最悪の事態が発生した際に政府や関連機関が迅速に対応できるかを確認、訓練する。WHOは封じ込め策の助言や技術支援を行う。具体的には、パンパンガ州で「H5N1」型ウイルスが複数の人に感染したと想定して演習を行ったようだ。
 
 ドゥケ保健相は、「フィリピン人は強力な免疫を持っているから心配ない」と述べながらも、「この国で鳥インフルエンザが大流行する可能性は30%」との見方を示した。冬季に南方へ移動する渡り鳥がウイルスを運ぶ可能性があり、豪州やインドネシアへ移動する途中でフィリピンにウイルスが持ち込まれる恐れがあるとしている。
 
 このほどフィリピンを訪問したWHOの関係者によれば、東南アジア諸国地域でヒトと鳥への感染報告がないのは、フィリピンのほかにブルネイ、シンガポールという。

NNA
2008年
3月6日
【香港】《安全》大埔で鳥インフル、野鳥からウイルス
香港政府は4日夜、H5型の鳥インフルエンザウイルスに感染したとみられる野鳥の死骸(がい)が大埔で見つかったと発表した。漁農自然護理署でさらに確認作業を進めている。
 
 この死骸は香港で一般的な野鳥であるシキチョウで、大埔の自然保護区で先月29日に発見、回収された。
 
 発見場所から半径3キロメートルの範囲には養鶏場が1カ所ある。これまでのところ異常は見つかっていないが、当局では養鶏場の観察を強化するとしている。
 
 政府は「香港で鳥インフルエンザの脅威は減退していない」として、厳戒態勢を引き続き維持する方針。市民にも野鳥や生きた家禽への接触を避けるなど、注意するよう呼びかけている。<香港>

NNA
2008年
3月6日
新型インフルエンザ 脅威から国民守れ
危機意識持って対策を
行動計画随時見直し ワクチン供給、備蓄の充実
坂口副代表ら厚労相に要請

厚労相 関心高く懸命に取り組む

 自民、公明の与党両党の国会議員でつくる「ワクチンの将来を考える会」(坂口力会長=公明党副代表)は5日、厚生労働省を訪れ、「新型インフルエンザの脅威から国民を守るために」とする提言を、舛添要一厚労相に手渡した。これには公明党から坂口会長、同会副会長の福島豊衆院議員が出席し、伊藤渉厚生労働大臣政務官(公明党)も同席した。

 新型インフルエンザは、鳥インフルエンザウイルスが変異し、人から人への感染力を得た感染症。現在は東南アジアを中心に、鳥から人への感染が多数確認されており、いつウイルスが変異するかが、懸念されている。また、人間は新型インフルエンザに対する免疫がないことから、政府は世界的な大流行(パンデミック)が発生した際の国内での被害を、感染者が3200万人とした場合、受診者2500万人、死者64万人と試算している。

 こうしたことから一行は、現実的な危機意識を持って、医療現場での対応、ライフラインや流通をはじめとする社会機能の維持といった、一刻も早い実質的な対策の必要性を強調した。その上で(1)新型インフルエンザ対策行動計画・ガイドラインを随時、改訂(2)ワクチン、抗インフルエンザ薬の種類、供給源を複数用意(3)対策として効果的とされるプレパンデミックワクチン(予防ワクチン)の国家備蓄の充実――を求めた。プレパンデミックワクチンは新型インフルエンザ発生時に、有効なワクチンが準備されるまでの間(6―12カ月程度)、感染による重篤化を防ぐことができるといわれている。

 さらに提言では、「パンデミック時には医療機関の混乱が予想される」として、医療現場での医師の確保を含め、医療体制や、ワクチン、抗インフルエンザ薬、医療器具の輸送方法の確保など、より具体的な計画と供給体制の整備を求めた。

 また諸外国では、ワクチンは国民の50%に相当する量を備蓄することが一般的だと指摘し、日本もその水準まで引き上げるとともに、国内外での最新の研究開発、治験の動向も踏まえて、より効果的・効率的なプレパンデミックワクチンの備蓄なども強調した。

 これらの提言に対し舛添厚労相は、「国民的な関心が高まっている。一生懸命やりたい」と理解を示した。坂口会長は「発生しないことを祈っているが、万が一に備えることが大事だ。プレパンデミックワクチンの接種の時期や、優先する人など事前に決めておく必要がある」と述べた。

公明新聞
2008年
3月6日
新型インフルに県が危機管理策強化
 新型インフルエンザの世界的大流行に備えて、県は今月中にも、混乱や感染拡大を防ぐための危機管理策を強化する。海外も含めて新型インフルエンザの発生が確認された際には、即時、県内の保健所に「発熱電話相談センター(仮称)」を開設し、医療機関にも「新型インフルエンザ外来(同)」を設ける。
 県保健予防課によると、新型インフルエンザが地球規模で同時多発する「パンデミック期」が到来した場合は、終息までに最短でも2カ月かかる。
 県内でも海外渡航者のウイルス持ち込みなどによって最大で外来患者58万人、入院患者4万8千人、死者1万5千人が発生すると予想されている。ウイルスの封じ込めは困難で、医療機関のまひや社会機能の破綻(は・たん)などの恐れがある。
 県は05年12月に「県新型インフルエンザ対策行動計画」を策定。治療薬タミフルの24万6千人分の備蓄などを進めてきたが、これを一部改正し、発生の初期段階から細かく対応できるようにする。
 県ではまず、非常食の備蓄を呼びかけるほか、インターネットやパンフレットを通じてインフルエンザ知識の周知に努める。万が一発生した際には、初期段階として、感染者の早期発見と隔離、流行を防ぐために県民にタミフルの予防服薬などを検討している。
 併せて、12保健所に新型インフルエンザ相談の専用電話回線「発熱電話相談センター」を設置。保健師が症状や医療機関への受診の必要性について相談に応じ、医療機関も紹介する。
 一方、人口や医師数などの地域性も考慮しながら、感染症患者の入院に対応できる水戸赤十字病院や筑波メディカルセンター病院など13カ所の医療機関に「新型インフルエンザ外来」を開設。新型ウイルスの検査に時間を要することなどから、新型に感染した患者とそれ以外の患者を振り分けることで感染拡大を防ぐ。
 また、知事名で県民に対して外出や集会の自粛など行動の制限を求めることも検討。非常事態に陥った際のライフラインの確保に向けて、水道やガス事業者との協力態勢なども築きたいとしている。

朝日新聞 茨城県版
2008年
3月5日
追跡 鳥インフルエンザ 最悪事態…機能するか119番
新型インフルエンザが流行した場合の国内の被害想定は、入院患者200万人、死者数64万人。そのとき、救急医療は機能するのか。膨大な数の死者はどのように弔われるのか。最前線に立つ救急や警察、医療関係者らは「最悪の事態」もにらみさまざまな懸念を指摘する。
 「119番通報が、ひっきりなしにかかってくるでしょう」。総務省消防庁の荒木裕人救急専門官はそう危惧(きぐ)する。
 平成18年に救急車によって搬送された人は全国で約489万人。救急隊によっては1日に十数回も出動することがある。日本の救急搬送体制は、平時でも“パンク状態”に近い。
 総務省消防庁の想定では、新型インフルエンザが大流行した場合、入院患者200万人の7割にあたる140万人は最初の1〜2カ月の間に救急車両で運ばれるという。新型インフルエンザを疑われる患者を運ぶだけでも、通常の搬送能力の3倍を超えてしまうことになる。
 総務省消防庁は各消防本部に対し、近隣自治体の消防本部との連絡を密にして搬送車両を融通しあうよう伝え、明らかに軽度なけがなどでの119番通報の自粛も呼びかける方針だが、とてもそれでは追いつかない。
 そうした中で、脳卒中や心筋梗塞(こうそく)など一刻を争う救急搬送に影響がでないようにするにはどうしたらいいか。この点も考えておかなければならない。
 最前線の現場で救急隊員が新型インフルエンザウイルスに感染するリスクもある。その結果、救急活動が停止するようなことになれば、住民の不安はさらに拡大する。
 さまざまな課題が複雑な連立方程式のように絡み合う救急現場。最善の策は何か。それが困難ならば次善の策は…。「解の公式」はなかなか見つからない。
 2月29日に与党の会合に出席した世界保健機関(WHO)の尾身茂・西太平洋地域事務局長は「病院が感染源になってしまっては最悪だ。重度の患者を除いては『病院にいくな』と呼びかける必要がある」とまで指摘している。

 首都・東京の懸念は一段と大きい。
 国の被害想定は、全人口の25%の罹患(りかん)を想定しているが、東京都の場合は30%の想定だ。都感染症対策課は「人口が集中しているから感染率も高くなる。大都市の特性を考慮した対策を取ることにした」と説明する。
 大流行の前に感染を封じ込めるため、都は東京消防庁に外気との遮断ができるアイソレーターと呼ばれる透明カプセルでの搬送が可能な救急車を計5台配備した。アイソレーターによる患者搬送訓練も繰り返し、実施している。
 警察庁は混乱に乗じた犯罪発生の可能性を指摘する。保健衛生部局と連携のうえで遺体安置場所の確保や検視業務などを警察が担当する場面も出てきそうだ。
 警視庁は都民が新型インフルエンザのワクチンを求めて医療機関に殺到した場合なども想定し、混乱を避けるために機動隊を派遣することも検討するという。

 短期間に64万人もの犠牲者が出るような事態になれば、火葬場の処理能力も追いつかない。厚労省のガイドラインは、都道府県が土葬の許可を出すことも想定。感染防止のため、遺体は病室から搬出される時点で非透過性の袋に入れられ、遺族が「遺体に触れたい」と希望すればマスクやゴーグル、手袋を着けることが必要だ。
 感染の拡大防止の観点から大規模な葬儀はできないだろう。葬祭業者の団体である「全葬連」事務局は「業界としても、感染防止に気をつけながら、遺族感情に配慮した弔いのあり方を考えていきたい」と話す。
 遺体の納棺やエンバーミング(遺体防腐処理)などを手がける従業員の感染も懸念材料だ。
 業界大手の札幌納棺協会の工藤哲也事業部長は「感染症であると分かれば防護策を取るが、悲しんでいる遺族に向かって『死因は感染症ですか』と自分たちからはとても聞けない」と打ち明ける。

産経新聞
2008年
3月5日
酒田のカモの死骸すべて陰性 鳥インフルエンザ検査
県は5日、酒田市の最上川スワンパークで死んでいたオナガガモ13羽の鳥インフルエンザウイルスの有無について詳しく検査した結果、すべて陰性だったことを確認した。スワンパークへの立ち入り制限を行っている市は6日午前、高病原性鳥インフルエンザ警戒本部(本部長・中村護副市長)を開き、今後の対応を協議する。

 死んだオナガガモ13羽は2月28日朝、水面に浮いた状態で見つかった。県と市の担当者が回収し、県中央家畜保健衛生所(山形市)で鳥インフルエンザウイルスの有無について簡易検査を実施。同日の検査では陰性と判明。さらに詳しい検査を進めた結果、すべて陰性だったことが分かった。

 県庄内総合支庁環境課は「死因は特定できない」とした上で、「目立った外傷がないため遠くの上流から流れ着いたとは考えにくい。また、胃の中に食べ物があることから病気で衰弱したとも思えない。発見された日の数日前の悪天候が影響したのかもしれない」などと話した。

 市は28日に同警戒本部を設置し、翌29日からスワンパークへの立ち入りを制限している。

山形新聞
2008年
3月5日
希望者全員にワクチンを 新型インフルで与党議員の会
与党議員有志でつくる、ワクチンの将来を考える会は5日、新型インフルエンザに備え国が備蓄を進めているワクチンについて「希望する国民全員を事前接種の対象とする」ことなどを求める緊急要望書を舛添要一厚労相に提出した。国は行動計画に基づき、新型への変異が懸念されている鳥インフルエンザ(H5N1型)ウイルスを基に、2000万人分のワクチンを製造・備蓄し、医療従事者らに接種する計画。

共同通信社
2008年
3月5日
鳥インフルエンザはアジアに「定着」、WHO専門家が警告
【3月5日 AFP】高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスはアジアに「根深く定着」しており、ヒトの間で大流行する恐れが依然残っていると、世界保健機関(WHO)の専門家が5日、警告した。

 アジア各国では鳥インフルエンザ発生に対する備えが以前よりも整い、ワクチン備蓄も進んでいるが、WHO太平洋地域事務局の葛西健(Takeshi Kasai)感染症対策官は、同ウイルスによる死者や感染は増加していると指摘する。

 鳥インフルエンザに対するフィリピンの対応態勢を試験した訓練の中で、葛西氏は報道陣に対し、ウイルスはアジア地域に堅固に定着していると語った。またウイルスは常に変異を続けているため、大流行の危険性は根強く残っているという。

 専門家らが懸念するのは、通常は鳥からヒトへの直接感染しかしないウイルスが、ヒト同士の間で容易に感染する形に変異し、世界規模の大流行を引き起こすことだ。

 WHOによると、ヒトへの感染が初めて確認された2003年以来、H5N1による死者は世界で200人以上に上っている。最多の死者を出しているのはインドネシアで、今年に入りすでに11人が亡くなっている。アジア地域で鳥、人間のどちらの感染もこれまでに確認されていない国はブルネイ、シンガポール、フィリピンだけだ。

 葛西氏は鳥インフルエンザの恐れのある症例について、中国政府の報告がより透明性を増しているとして「中国は現在非常にオープンに、積極的に情報を共有している」と評価した。

 中国は数年前、重症急性呼吸器症候群(Severe Acute Respiratory Syndrome、SARS)が流行した際に関連情報の提供を差し控え、厳しく批判されていた。

(c)AFP
2008年
3月5日
インドネシア、家禽類の強制処分に着手・鳥インフル拡大阻止へ
 【ジャカルタ=代慶達也】インドネシア政府は4日、H5N1型の鳥インフルエンザの感染拡大を阻止するため、放し飼いの鶏など家禽(かきん)類の強制処分に乗り出した。同国の感染死者は105人で全世界の4割超を占めているが、自宅で鶏を放し飼いにしている住民が多く、感染拡大に歯止めがかからない状況だ。

 農業省とジャカルタ特別州政府は同日、首都南部で放し飼いの鶏1500羽を焼却処分した。今後も同省は州政府に未登録・未検査の放し飼いの鶏やアヒルの強制処分を逐次実施し、1羽当たり1万5000ルピア(約170円)の補償費を支払う。同国では今年1―2月で鳥インフルエンザ感染で11人が死亡した。

日本経済新聞
2008年
3月5日
社説:インフルエンザ 「新型」の出現に備えを
鳥インフルエンザから「新型」のウイルスが生まれる心配が高まっている。アジアを中心に鳥インフルエンザによる死者が増え、人から人への感染例も出ているからだ。

 ひとたび発生すれば、短期間で世界的な大流行になる恐れがある。感染を封じ込める国際的な対策を進めるとともに、国内の準備を急がねばならない。

 世界保健機関(WHO)の集計によると、鳥インフルエンザで死亡した人は14カ国で230人以上に上る。8割以上がアジアだ。

 とりわけ深刻なのはインドネシアである。これまでに105人が亡くなっている。伝統的に鶏を飼っている家庭が多い。政府の財政難も影響し、大量処分してウイルスを封じ込めることが難しい。患者発生に歯止めがかけられないのだ。

 まだ限定的な事例だが、人から人への感染もある。昨年末、中国で父子間の感染が明らかになった。

 「鳥から人」の感染が繰り返されると、「人から人」へ容易に感染するウイルスへ変異する危険性が高まると考えられている。既に鳥の体温より低い人の体温でも増殖できるようになったウイルスが見つかっている。徐々に人に感染しやすくなっているということだ。

 いったん新型インフルエンザが発生すると、免疫がないために、世界的に流行が広がる。のんびり構えてはいられない。

 いますべきは、鳥インフルエンザの感染を抑えることだ。インドネシアは欧州連合(EU)などの援助を受けて、新たな感染防止策を始めた。感染の集中するアジアに国際的な支援を広げたい。新型に変異する可能性をつぶせないとしても、感染経路の解明やワクチン開発など、準備に取り組む時間が稼げる。

 「新型」が発生したら、最も大事なのは、早期の報告と発生地での封じ込めに全力を尽くすことだ。

 新型肺炎(SARS)の発生時、中国は当初、感染者と死者を実態より少なく発表していた。それが、犠牲者を増やしたという批判がある。国内外に正確な情報を伝えて、住民や医療機関に冷静な対応を求めるのが各国の責務だ。

 日本では2005年に新型インフルエンザに対応する行動計画をつくった。ワクチンと治療薬の備蓄などを進めているものの、準備は十分とはいえない。

 医療機関の態勢も心配だ。計画によると、患者は指定された医療機関が受け入れることになっている。病院勤務医が足りず、救急の拒否や診療科の縮小が相次ぐ中で、実際に対応できるのか。定期的に実情にあった方策を検討すべきだ。

信濃毎日新聞
2008年
3月4日
エーザイ 新型インフル危機管理 医薬品全般、在庫積み増し
新型インフルエンザの世界的な大流行「パンデミック」が懸念されるなか、製薬会社が、医薬品全般の在庫を積み増すなど、製品供給面での危機管理を強化している。生産現場などの従業員に大量に患者が出て生産が滞り、供給できなくなることを回避するための措置だ。製薬業界では、M&A(合併・買収)による再編が進んだ結果、特定の会社が独占的に製造・販売している医薬品が増えており、安定供給を確保する「社会的責任」が高まっていることも背景にある。

 国内製薬大手のエーザイは、新型インフルエンザ対策として2006年から医薬品の在庫積み増しに着手。現在では、国内3工場に加え米国、台湾、中国、インドネシアの自社工場で、それぞれ3カ月分程度の製品在庫を維持している。

 原材料についても、2カ月分程度を確保するとともに、可能な限り複数の取引先から調達する「複数購買体制」を強化している。

 同社は、売上高に占める海外の割合が約6割と、国内製薬会社のなかでは最も高く、世界70カ国で販売している。主力製品には、アルツハイマー治療薬アリセプトや抗潰瘍(かいよう)薬パリエットなど、世界で独占的シェアを誇る製品も多い。

 内藤晴夫社長は「在庫の積み増しには費用がかかるが、安定供給を途絶えさせないためには必要」としている。

 在庫確保に加え、生産拠点や研究所などの整備のための設備投資も積極化。2007年度は前年度比1・5倍の350億円となる見込みで、安定供給確保の観点からも、生産能力の拡充を進める考えだ。

 国内最大手の武田薬品工業も「非常時の事業継続計画の選択肢の一つとして、在庫の積み増しも考えている」(広報)と、同様の対応を検討している。

 このほか、世界最大手のファイザーは、新型インフルエンザの流行の段階に応じた対策マニュアルを作成した。日本法人の岩崎博充社長によると、「非常事態には中国や米国などから輸入できる体制を整えている」という。

 WHO(世界保健機関)では、新型インフルエンザが大流行した場合、世界の4割の人が働けなくなると試算している。災害時などに短期間で事業を再開するための「BCP(事業継続計画)」を策定する企業が増えているが、製薬会社が機能不全に陥れば、新型インフルエンザへの対応も含め混乱が拡大する懸念があるだけに、より高度な危機管理が求められている。

フジサンケイビジネスアイ
2008年
3月1日
紡績メーカーの抗ウイルス素材使用マスクに注目
紡績メーカーの抗ウイルス加工素材を使用したマスクに対し、関心が高まっている。インドネシアや中国などアジア各地で、人にも感染する恐れのある鳥インフルエンザが流行。危機感を抱いた企業が備蓄用に、こうした高機能マスクをまとめ買いしているようだ。

■海外用にまとめ買い